英語学習を始める前に、自分の「英語レベル」と「学習タイプ」を知ることはとても大切です。レベルや学習タイプを知ることで、無理なく、そして効率的に英語力を伸ばすことができます。
本記事を通じて、自身の英語レベルや学習タイプを理解しましょう。
英語学習完全ガイド(全4章)
【第1章】英語学習の目的と目標設定
【第2章】自分の英語レベルと学習タイプの知り方(本記事)
【第3章】英語学習のロードマップと具体的な学習方法
【第4章】英語学習を継続する仕組みと効果的な振り返り方法
この記事を書いた人

ヒカル | AI×英語コーチ
目次
自分の英語レベルを知る

英語学習を始めるうえで、まず大切なのが「自分の現在のレベルを知ること」です。
自分の英語レベルを知ることで、無理のない学習計画を立てたり、自分に合った教材を選んだりすることができます。
反対に、レベルに合わない方法で勉強を始めると、理解できずに挫折したり、逆に簡単すぎて伸び悩んだりする原因になります。
英語力は「読む」「聞く」「話す」「書く」の4技能に分かれていますが、すべてが同じように伸びているとは限りません。
たとえば、TOEICで700点以上を取っていても、「話すのが苦手」「英語で文章を書くのは不安」という人も多くいます。ですので、スコアだけでは測れない部分にも目を向けることが大切です。
ここで役立つのが、英語力を可視化するための「指標」です。学習の目的のよって参考にすべき指標は異なりますが、一般的なTOEICを例に紹介したいと思います。
以下は、TOEICスコアに紐づく英語レベルを現した表です。ご自身の感覚に近いものや実際のスコアのレベル感を確認しましょう。
| レベル | できること |
|---|---|
| 初級(TOEIC 〜500点) | 基本的なあいさつや自己紹介ができる。ゆっくり話してもらえれば簡単な会話が理解できる。 |
| 中級(TOEIC 550〜730点) | 旅行や仕事での簡単な会話ができる。身近な話題について、自分の意見を簡単な表現で伝えられる。 |
| 準上級(TOEIC 750〜850点) | 複雑な内容でもある程度理解し、自然なスピードの会話についていける。仕事の場面でも対応可能。 |
| 上級(TOEIC 900点〜) | 抽象的な話題や専門的な内容も問題なく理解・表現できる。英語での議論や資料作成もスムーズにこなせる。 |
自分の英語レベルを把握しておくことで、「どこを伸ばすべきか」「どんな教材やトレーニングが必要か」が見えてきます。
特に教材については、レベル分けされていることが一般的なので、自信に最適な教材を選べるよう英語レベルを把握しておきましょう。
スコアや基準にとらわれすぎる必要はありませんが、自分の目的に合った指標をうまく活用することで、英語学習をスムーズに進めることができます。
レベル別の効果的な学習戦略
自分のレベルを理解したところで、次に気になるのは「自分のレベルに合った学習内容は何か」だと思います。
それぞれ各レベルに合わせて、
自身のレベルの部分をタップ
初級者(CEFRA1〜A2相当/TOEIC 〜500点)
初心者レベルのおいては、インプット中心の学習が非常に効果的です。
まず、英単語や英文法などのインプットも欠かさず行うようにしましょう。
英単語や英文法を抑えることは、英語を正確に理解するための第一歩です。
また、難しい会話を無理にこなそうとするよりも、まずは「やさしい英語」をたくさん聞いたり学んだりすることが大切です。
ここでのポイントは、「100%理解できなくてもOK」ということ。
自分が理解できる内容より少しだけ難しいものを選び、「意味のかたまり」で内容をつかむ練習をしましょう。
英語の音に慣れたり、よく出てくる表現に気づいたりする中で、自然と理解力が高まっていきます。
中級者(B1相当/TOEIC 550〜730点)
中級者になると、インプットだけでは成長が頭打ちになることがあります。ここからは、アウトプット(話す・書く)の量を増やすことが次のステップです。
ただし、いきなり英語で自由に話そうとしても、うまくいかずに挫折してしまうことも。まずは「音読」や「シャドーイング」など、模倣に近いアウトプットから始めましょう。英語の語順・リズム・発音を体に染み込ませる効果があります。
さらに、実際のコミュニケーションを想定した「タスクベース学習」もおすすめです。これは、「旅行の予約をする」「友人を紹介する」など、目的を持った会話練習を通じて、実践的な英語力を鍛える学習法です。
英会話アプリや英語カフェ、オンライン英会話などを活用して、「使うこと」を前提にした練習を取り入れていきましょう。
準上級(B2相当/TOEIC 750〜850点)
準上級レベルになると、日常会話や仕事のやり取りもスムーズにできるようになります。
ただし、抽象的な話題や複雑な英文になると理解が追いつかない場面もあり、「なんとなくわかる」から「正確に理解し、表現する」段階へとステップアップする必要があります。ここでは、より内容の濃いインプットと、精度の高いアウトプットを意識することがポイントです。
ニュース記事やTEDトーク、ビジネス系の英文メールなど、実践的で難易度の高い素材を使いながら、「情報を正確に理解する力」を養いましょう。
そのうえで、英語日記やSNSでの投稿、ディスカッション形式の学習などを通じて、自分の考えを英語で論理的に表現する練習を加えていくと効果的です。
文法的な正確さと、自然な表現のバランスを意識すると、表現力が一段と洗練されていきます。
上級(C1相当/TOEIC 900点〜)
上級レベルでは、仕事や学術的な場面でも英語を自由に使える力がある一方で、さらなる成長のためには「より深い理解」と「表現の洗練」が求められます。
特に、ネイティブが自然に使う皮肉やユーモア、文化的な文脈をともなった表現などは、上級者にとっても難易度の高い課題です。
この段階では、英語を単なる「ツール」として使うだけでなく、「英語で思考する」時間を増やしていくことが鍵になります。
英語で本格的なプレゼンをしたり、英語論文を読んで要約したりといったタスクは、言語運用力だけでなく思考力も鍛えてくれます。
また、自分の専門分野に関する情報を英語で発信することも、自然なアウトプット力を養う良い訓練になります。表現の正確さだけでなく、ニュアンスや説得力にもこだわることで、プロフェッショナルとしての英語力が完成されていきます。
初級〜上級までの学習戦略をお伝えしましたが、第3章の英語学習ロードマップでは、「読む」「聞く」「話す」「書く」の4技能を具体的にどのように伸ばしていくのかを解説しています。
こちらの記事もぜひ合わせてご参考ください。
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自分の学習タイプを知る
英語学習を始めたばかりの頃、よくある悩みが「どんな勉強法が自分に合っているのかわからない」というものです。そんなときに大切なのが、「自分の学習タイプ」を知ることです。
ここで言う「学習タイプ」とは、勉強法そのものの違いではなく、どういうアプローチだと続けやすいか、楽しく感じられるかといった「取り組み方のスタイル」のことです。
語学習得は「インプット→アウトプット」が基本の流れですが、それをどう自分らしく進めるかを知っておくと、無理なく学習を習慣にできるようになります。
まずは、自分の学習タイプを知るために以下の5問に「はい」か「いいえ」答えて見てください。
- 第1問:英語の勉強を始めるとき、「とりあえず触れてみよう」と思うことが多い
- 第2問:英語のフレーズを覚えるとき、意味よりも“響き”や“語感”を先に覚えていることが多い
- 第3問:勉強の途中でわからないことが出てきても勉強を進めることができる
- 第4問:新しい英単語を覚えるとき、例文で使いながらなんとなく覚えていく
- 第5問:映画やドラマを見ていて、「このフレーズ、なんかいい!」と直感的に思うことがある
もし上記の質問に答えて、「はい」が多ければ感覚重視で学習を進める「芸術家」タイプ で、「いいえ」が多ければ仕組みを理解して学習を進める「研究者」タイプだと私は考えています。
それぞれのタイプの特徴とタイプに合った勉強法を見ていきましょう。

仕組みを理解して学習を進める「研究者」タイプ
このタイプ当てはまるのは、英語のルールや仕組みを理解しながら学ぶのが好きな人です。(ちなみに著者もこちらのタイプです。)
単語の意味や文法構造を細かく確認し、「なぜそうなるのか?」を把握したうえで納得して前に進みたいという傾向があります。参考書をじっくり読み込んだり、辞書を使って調べたりする学習にやりがいを感じるタイプです。
研究者タイプの長所は、英語の正確さに強いこと。丁寧に学んでいくため、文法や語彙の知識がしっかりと身につきます。英文を読むときや書くときも、正確に意味を捉えたり、自分の考えを筋道立てて表現したりする力に強みがあります。
一方で、完璧を求めすぎるあまり、「話すのが怖い」「間違えるのが恥ずかしい」と感じてしまい、アウトプットが後回しになることもあります。また、学習が“作業化”してしまい、モチベーションが下がるリスクも。
このタイプにおすすめなのは、文法書+例文のセット学習や精読・音読の組み合わせです。まず理論を押さえたうえで、実際の英文に触れて体に落とし込むスタイルが効果的です。
さらに、音読やシャドーイング、日記などで「自分の言葉として使う練習」を少しずつ加えることで、実践力もバランスよく育てていけます。
感覚重視で学習を進める「芸術家」タイプ
感覚重視タイプは、「とにかく聞いていれば覚える」「英語の響きや雰囲気で覚える」ことを得意とするタイプです。
映画や音楽、YouTubeなどからフレーズを拾って、「これ使ってみたい!」という気持ちを原動力に学習を進めていきます。細かいルールにこだわるより、感覚や実践から学ぶことに心地よさを感じます。
このタイプの長所は、実際の会話やリスニングで力を発揮しやすいことです。
ネイティブが使う自然な表現やリズムをそのまま吸収しやすいため、リスニングやスピーキングに強くなる傾向があります。なにより、英語そのものを「楽しめる力」があるのは大きな魅力です。
ただし、感覚に頼りすぎると、文法的な理解や応用力が弱くなってしまう可能性があります。
何となく使っていた表現が、場面によって不自然だったり、正しく伝わらなかったりするケースも。また、「楽しい」ことが前提になるため、飽きたり迷ったりすると、急にモチベーションが下がるという短所もあります。
このタイプにおすすめなのは、多聴・多読によるインプット中心の学習と、フレーズ単位で覚えるアウトプットの組み合わせです。例えば、好きな映画のセリフをシャドーイングしたり、印象に残ったフレーズを英語日記に書いてみるといった学習法が向いています。
あまりにも教科書的な学び方が苦手な場合は、あえて文法の学習は“あとづけ”にして、必要なときに確認するというスタイルがストレスなく続けられるでしょう。
自分のスタイルを知れば、学習を自然に続けられる
「どちらのタイプが正解」というわけではありません。大切なのは、自分の特性を知ったうえで、続けやすい・やっていて気持ちがいいと感じる学び方を選ぶことです。
英語学習は一朝一夕では身につかないからこそ、楽しみながら続けられる工夫が必要です。
そして、どちらのタイプでも共通して大事なのは、自分のタイプに合ったインプットをたくさん受けていくこと。そのうえで、タイプに合ったやり方でアウトプットを増やしていくことです。
「今日は丁寧に読みたい気分」「今日は聞き流しでOK」そんなふうに柔軟に、自分のリズムで進めていくことが、結果的に一番効率的な学習法です。
自身の英語レベルと学習タイプを知って、学習をスムーズに進めよう
英語学習を効果的に進めるためには、「自分の今のレベル」と「学習スタイル」を把握することが重要です。それができれば、遠回りせず、自分に合ったやり方で学習を進めることができます。
第3章の独学可能な英語学習のロードマップでは、初心者の方がどのように英語学習を進めていくのか具体的に紹介しますので、ぜひ合わせてご覧ください。
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