英語学習を始める際、多くの人は「どの教材を使えばいいのか」「どの勉強法が効率的か」といった情報を最初に探そうとすると思います。私自身書店にも赴き、なんとなく良さそうな参考書を買って勉強していた時がありました。
しかし、実はもっと先に考えて欲しいことがあります。それは、「なぜ自分は英語を学ぶのか」という目的です。
本記事では、英語学習における目的や目標設定のやり方を解説しています。
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英語学習完全ガイド(全4章)
【第1章】英語学習の目的と目標設定(本記事)
【第2章】自分の英語レベルと学習タイプの知り方
【第3章】英語学習のロードマップと具体的な学習方法
【第4章】英語学習を継続する仕組みと効果的な振り返り方法
この記事を書いた人

ヒカル | AI×英語コーチ
目次
英語学習の第一歩は「目的」を持つこと
英語学習は短期間で成果が見えにくく、途中でモチベーションが下がることがよくあります。
勉強してもあまり成果が上がらなくて過去に挫折した人も、この記事を読んでいる人の中にはいるのではないでしょうか?
そのような時に、強い原動力となるのが「自分は何のために学んでいるのか」という明確な目的意識です。
自身の英語学習の目的を理解し、それに納得して取り組んでいるかどうかは、学習の継続性やその成果に大きく関わります。
また、目的が曖昧だと他のタスク(仕事や趣味等)との優先度も設定しづらいので、英語学習の時間を確保しきれないリスクもあります、
そのため、まずは自分の中で納得できる英語学習の目的について考えていきましょう。
英語学習の目的を具体的にするワーク
目的を持つことが重要であることを説明しましたが「具体的どう明確にするの?」と戸惑う人もいるかもしれません。
そんなときは、以下の設問を自分自身に投げかけてみて、できるだけ具体的に答えてみてください。
(無料ワークダウンロード者はそちらで回答して下さい。)
▼英語学習の目的を把握するための質問
- 現在、英語を使うシーンはありますか?
- 質問1のシーンはどんな人と/どんな媒体で発生していますか?
- 自身の英語力を10段階で自己評価するとしたら何点ですか?
- なぜその点数にしましたか?また、点数を上げるには何が必要ですか?
- 英語を学ぶ直接の目的(業務・留学・趣味など)はなんですか?
- 上記が達成できた場合、ご自身生の人生においてどんな変化がありそうですか?
- 自身の理想の英語使用シーンを具体的に思い描いてください。
- そのシーンをいつまでに実現したいと思いますか?またなぜそのタイミングなのですか?
- 自分の理想像は何をもって「達成」と判断しますか?
- 過去の英語学習で続かなかった要因はありますか?
- 逆に学習がうまく行った経験はありますか?
- 学習をサボりたくなる瞬間はいつですか?
- 成長を実感できる“ご褒美指標”は?
上記の問いについて端的に答えるのではなく、なぜその答えなのかを3回繰り返してみてください。
そうすることで、より本質的な自信の英語学習の目的や自分の理想の状態をイメージしやすくなります。
そしてこの目的やイメージこそが、今後英語学習で挫折しそうになった時に振り返るポイントです。
また、ゴールは一度決めたら絶対に変えてはいけないものではありません。学習を進めるうちに興味が変わったり、より現実的な目標が見えてくることもあります。大切なのは、今の自分にとって“意味のあるゴール”を持ち、そこに向かって一歩ずつ進んでいくことです。
下記は「海外メンバーを率いるプロジェクトマネージャー(PM)になる」ことを目的としている人の回答例です。
もし、どのように進めるかイメージできない場合はご参考ください。
スクロールできます
| 質問 | 回答例 |
|---|---|
| 現在、英語を使うシーンはありますか? | 週 2 回、グローバル開発チームとの Zoom 会議で英語を使って発言しています。 →なぜ英語で発言する必要があるのか?──日本市場の仕様を直接説明できる担当が私しかいないからです。 →なぜ私しかいないのか?──私はそのプロダクトの主担当で、内容を最も深く理解しているからです。 →なぜ詳しい人が説明することが重要なのか?──説明が不十分だと商談が失注し、四半期 KPI と私の昇進評価に直結するからです。 |
| 質問1のシーンはどんな人と/どんな媒体で発生していますか? | 相手はアメリカとインドのエンジニア 6 名で、媒体は本社標準ツールの Zoom です。 →なぜZoom が選ばれているのか?──録画と議事メモが自動生成されるためです。 →なぜ録画・メモが重要なのか?──後から仕様の誤解が起きた際のエビデンスになるからです。 →なぜ誤解が頻発するのか?──文化とタイムゾーンの違いで非同期のやり取りが多く、細部が抜けやすいからです。 |
| 自身の英語力を10段階で自己評価するとしたら何点ですか? / なぜその点数にしましたか? | 6 点です。 →なぜ 6 点なのか?──日常会話は問題ないものの、技術的な質問を即答できないからです。 →なぜ即答できないのか?──専門用語が不足し、考えを瞬時に構造化する訓練をしてこなかったからです。 →なぜ訓練してこなかったのか?──独学でアウトプットの場がなく、優先順位が低かったからです。 |
| 点数を上げるには何が必要ですか? | 専門用語の語彙強化と即興スピーキングの練習が必要です。 →なぜ語彙強化が必要なのか?──土台となる単語を知らなければ説明自体が成り立たないからです。 →なぜ即興練習が必要なのか?──会議では原稿なしでリアルタイムに話す必要があるからです。 →なぜこれまで練習しなかったのか?──アウトプットの機会が少なく、学習計画に組み込んでいなかったからです。 |
| 英語を学ぶ直接の目的(業務・留学・趣味など)はなんですか? | 海外メンバーを率いるプロジェクトマネージャー(PM)になることです。 →なぜPM になりたいのか?──年収と裁量が上がり、キャリアに箔が付くからです。 →なぜキャリアに箔を付けたいのか?──40 歳までに社外でも通用する市場価値を持ちたいからです。 →なぜ市場価値を高めたいのか?──家族を経済的に支えると同時に、転職や起業の選択肢を確保したいからです。 |
| 上記が達成できた場合、ご自身生の人生においてどんな変化がありそうですか? | 収入が増え自信も付き、子どもの留学資金を余裕で準備できます。 →なぜ留学資金にこだわるのか?──自分が学生時代に海外インターンを断念し、後悔しているからです。 →なぜ後悔しているのか?──語学力不足で挑戦の機会を逃した経験が強く残っているからです。 →なぜ子どもに同じ思いをさせたくないのか?──機会の不足が人生の選択肢を狭めると痛感したためです。 |
| 自身の理想の英語使用シーンを具体的に思い描いてください。 | 3年後、ラスベガスの国際展示会で製品を英語でプレゼンし、聴衆から拍手喝采を受けています。 →なぜその展示会なのか?──業界最大級でインパクトが大きいからです。 →なぜ拍手喝采を得たいのか?──製品だけでなく自分のプレゼンスを示したいからです。 →なぜプレゼンスを示すことが重要なのか?──パートナー企業の獲得やヘッドハントにつながるからです。 |
| そのシーンをいつまでに実現したいと思いますか?またなぜそのタイミングなのですか? | 2年後の CES Asia までに実現したいです。 →なぜそのタイミングなのか?──自社が次期フラグシップを発表予定で、登壇チャンスが確実だからです。 →なぜ登壇が確実なのか?──私が開発リードとして公式に任命されているからです。 →なぜリードに選ばれたのか?──前期の国内展示会で成果を出し、上司から直接指名されたからです。 |
| 自分の理想像は何をもって「達成」と判断しますか? | 質疑応答を含め 30 分間、ノースクリプトで英語対応し、受注リードを 50 件獲得できたら達成です。 →なぜ30 分なのか?──登壇 25 分+質疑 5 分が標準枠だからです。 →なぜノースクリプトにこだわるのか?──即興力こそ信頼度を示すと考えているからです。 →なぜリード 50 件なのか?──自社過去最高の 1.5 倍で、経営陣が評価する閾値だからです。 |
| 過去の英語学習で続かなかった要因はありますか? | 目的がぼんやりして成果指標もなく、途中で飽きてしまいました。 →なぜ指標を作らなかったのか?──TOEIC 点数だけでは業務に直結しないと思ったからです。 →なぜ業務直結が重要だったのか?──成果が見えないと上司の評価が変わらないからです。 →なぜ上司評価を気にするのか?──昇進・給与アップに直結するからです。 |
| 逆に学習がうまく行った経験はありますか? | 海外ドラマを使ったシャドーイングは半年間継続できました。 →なぜ続いたのか?──ストーリーが面白く、次の展開が自然な報酬になったからです。 →なぜ面白さが報酬になるのか?──外発的報酬がなくても内発的にモチベーションを維持できるからです。 →なぜ内発的モチベーションが大事なのか?──長期学習では自分の興味が最も強力な燃料になるからです。 |
| 学習をサボりたくなる瞬間はいつですか? | 残業で帰宅が遅い日です。 →なぜ遅いとサボるのか?──脳が疲れて集中できないと感じるからです。 →なぜ集中できないのか?──エネルギー切れで英語学習を負担に感じるからです。 →なぜ負担が大きいのか?──難易度の高い教材を夜に設定しているからです。 |
| 成長を実感できる“ご褒美指標”は? | 1 週間でオンライン英会話レッスンを 5 コマ受講し、講師フィードバックの「理解度」欄で平均 80 %以上を取れたら、週末にお気に入りのカフェで1 000 円以内のスイーツ+ドリンクを楽しむ。 →なぜその指標なのか?──レッスン数(量)と理解度(質)の両方を具体的な数値で確認でき、達成・未達が一目で分かるから。 →なぜカフェスイーツなのか?──手軽でリーズナブルながら“非日常感”があり、毎週でも家計を圧迫せずに続けられるから。 →なぜ週ごとに設定するのか?──短いスパンで達成感を味わうことで報酬系が働き、翌週の学習にも好循環が生まれるから。 |
上記の場合、漠然と「海外メンバーを率いるプロジェクトマネージャー(PM)になる」を英語学習の目的とするのではなく、そこに付随する「なぜPMになりたいのか」「達成したらどんな状態になれるのか」「その目的の達成にはどんな英語力が必要なのか」などをより細かく知ることでより、英語学習に対して強力な目的意識を持てるようになります。
ぜひ皆さんもこれらの質問に答えて、自身が英語学習を通じて達成したい姿(=英語学習の目的)を明確にしましょう。
エクセルやノートに実際に書いて、いつでも振り返られる状態にしておくと、モチベーションが下がった際や学習の振り返りにも使えるのでおすすめです。
※「英語学習 完全ガイドシート」のダウンロード者は「1. 英語学習の目的整理」を埋めて下さい。

英語学習の目標設定
目的が明確になったら、その目的を達成するための指標となる目標を設定しましょう。
目的設定の設問9問目の「自分の理想像は何をもって「達成」と判断しますか?」を深掘りするイメージです。
まずは目的から逆算した目標を立て、その後にそれを達成するための行動目標もセットで立てます。
目的から逆算する
目的から逆算して「どのレベルの英語力が、いつまでに必要か?」を考え、目標を作るようにしましょう。この際に役立つのが、SMARTの原則です。
- S(Specific):具体的に
- M(Measurable):測定可能に
- A(Achievable):達成可能に
- R(Relevant):目的に関連づけて
- T(Time-bound):期限を設定して
たとえば「英語力をつけて外資系企業で働けるようになる」という目的であれば、「半年以内にTOEIC800点を取得し、英語面接で自己PRができる状態を目指す」というようなSMARTな目標が考えられます。
- Specific(具体的):TOEICスコアや英語面接で自己PRができるレベル
- Measurable(測定可能):800点というスコアや面接の達成度で判断可能
- Achievable(達成可能):半年という期間で現実的
- Relevant(目的と関連):TOEIC800点は仕事の場面でも対応可能なレベル
- Time-bound(期限付き):6ヶ月という期限の設定
上記のように具体的な目標を立てることで、達成するべきゴールが明確になるので、目標設定の際はSMARTを意識しましょう。
※「英語学習 完全ガイドシート」のダウンロード者は「2.目標設定シート」を埋めて下さい。

目標が決まったら、月次ベースの目標を立てましょう。
1ヶ月目、2ヶ月目、3ヶ月目....とどんな状態になっていたいのかを明確にします。
■月次目標の例
- 1ヶ月目:文法書、単語帳を1周する
- 2ヶ月目:TOEIC600点を目指す
- 3ヶ月目:TOEIC700点を目指す
目標から行動目標を作る
設定した目標を達成するには、毎日の学習内容にまで細かく落とし込む必要があります。これが「行動目標」です。
たとえば、「TOEIC800点を目指す」なら、「毎日100単語覚える」「週に1回模試を解く」など、日々のタスクレベルに分解しましょう。
行動目標に落とし込み方のイメージがつかない方は下記のスケジュール感で学習を進めることをおすすめします。
学習スケジュール例
- 参考書を1日1章行う
- 単語帳を1日100単語覚える
- 1日15分リスニングやシャドーイングをする
- (試験の点数が目標であれば)週に1回模擬試験を解く
他にも自身の目標によってとるべき目標は変わるので、それに沿って行動目標を決めましょう。
目標設定や学習スケジュール作成のコツ
いくらSMARTな目標やそれに沿ったスケジュールを作っても、達成できないプランを立ててしまうと英語学習に挫折してしまいます。以下の2つのポイントは目標設定や学習スケジュール作成の際は気をつけるようにしましょう。
目標は短期・中期・長期のゴールを組み合わせる
英語学習の目標を立てる際、半年後や1年後といった長期的なゴールだけを設定してしまうと、日々の学習とのつながりが見えにくく、モチベーションが続きにくくなります。
そこで大切なのが、短期・中期・長期のゴールを組み合わせて設計することです。
たとえば、「半年後にTOEIC800点を取る」という長期目標に対し、「今月は公式問題集のPart3を終わらせる」「今週は毎日30分リスニングに取り組む」といった中期・短期の目標を具体化します。
このように、1週間・1ヶ月・3ヶ月といった単位で小さな目標を立てることで、進捗を「見える化」しやすくなり、達成感も得やすくなります。
チェックリストや記録アプリを使って、自分の努力が積み上がっていることを実感することが、学習を継続する上で最大の支えになります。
学習スケジュールは実現可能なラインで作る
英語学習を継続するためには、日々の生活に無理なく組み込めるスケジュールを立てることが大切です。意気込んで1日2時間の学習を目標にしても、忙しい日常に合っていなければ、すぐに挫折してしまいます。
まずは平日・休日・仕事や授業のスケジュールを見直し、「どこなら英語学習に使えるか?」を現実的に洗い出しましょう。
たとえば、平日は通勤前に25分×2セット、休日は午前中に1時間集中学習、など生活に合わせた設計がポイントです。
また、スケジュール通りにできない日があるのは当然なので、「週末にまとめてリカバリーする」「短時間でもいいから代替学習する」といった予備プランを用意しておくことで、挫折しにくくなります。
柔軟性を持たせながらも、学習を日常の一部にしていくことが、長期的な成果につながります。
目的を明確にすることが英語学習の第1歩
英語学習において、「なぜ学ぶのか」という目的は、学習を続けるうえで大きな支えになります。
重要なのは自分自身の言葉で、等身大の思いを言語化することです。
もし挫折しそうになった場合は、ぜひ自身の英語学習の目的に立ち返ってみてください。きっとその際は大きな心の支えになるはずです。
次の「【第2章】まずは自分の英語レベルと学習タイプを知ろう」では、あなたの目的に合った学習戦略を立てるために、現在の英語レベルと、自分に合った学び方の知り方を解説しますので、ぜひ続けて読んでみてください。
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【初学者必見】自身の英語レベルと学習タイプの知り方
英語学習を始める前に、自分の「英語レベル」と「学習タイプ」を知ることはとても大切です。レベルや学習タイプを知ることで、無理なく、そして効率的に英語力を伸ばす…

